CIBC SQUARE- トロントの新名所

都市情報

トロントの新名所、CIBC SQUARE

CIBC SQURE– CIBCスクエア(※開発初期はベイパークセンターと言う名称)は、300万ft²(約278万709㎡)に及ぶ2つのオフィスタワーに、ワークスペース、交流の場、文化や料理を楽しむ場所を作り、コミュニティの新しい基準を設定されています。一般市民向けの様々なイベントを開催し、トロントとその周辺地域の人々に、都市生活の変化を象徴する1arc- エーカー(約43,560ft²、約4,046.86㎡)の高架公園でリラックスして楽しんでもらうことを歓迎しています。

CIBC SQUARE– CIBCスクエアは、トロントの人々、健康、ウェルネス、そしてスマート・テクノロジーに対する思いやりのある献身を反映しています。Waterfront- ウォーターフロント地区と金融街をつなぐCIBC SQUAREは、誰もが想像しなかった場所を創造し、トロントのこの一帯を拡大、美化するとともに、先進的な機能を備えた優れた職場環境を提供します。

ビジネス、娯楽、そしてコミュニティのための場所であるCIBC SQUAREは、トロントの中心で比類のない体験を提供します。

(source: CIBC SQUARE Official website


CIBC SQUARE- CIBCスクエアとは?

CIBC SQURE– CIBCスクエアは、トロントの South Core– サウスコア地区に建設中のオフィス複合ビルです。

Front Street– フロント・ストリートの南側、Bay Street– ベイ・ストリートに位置するこの複合施設は、Ivanhoé Cambridge– アイバンホエ・ケンブリッジと Hines– ハインズの共同開発によるもので、この約300万ft²の複合施設は、金融街をユニオン駅の南側と東側のブロックに拡大しています。

そして、CIBC SQURE– CIBCスクエアは、Canadian Imperial Bank of Commerce(CIBC)– カナダ帝国商業銀行の新しいグローバル運営本部として、既存の本部である Commerce Court– コマース・コートを含む Greater Toronto Area– グレーター・トロント・エリアの複数の Canadian Imperial Bank of Commerce(CIBC)– カナダ帝国商業銀行所有ビルから約15,000人のスタッフを集約する予定です。

また、CIBC SQURE– CIBCスクエアには、トロントの交通機関である Metrolinx– メトロリンクスが 同じくトロントの交通機関 GO Transit– GOトランジットやその他の都市間バスのために建設したUnion Station– ユニオン駅バスターミナルも含まれており、ユニオン駅に直結しています。

この英国のWilkinsonEyre ArchitectsとトロントのAdamson Associatesが共同で設計したCIBC SQUAREは、1990年代初頭以降、トロントのダウンタウンで最も重要なオフィス開発となりました。


Official website: Ivanhoé Cambridge / Hines /
Metrolinx / GO Transit
Commerce Court: コマースコートは、トロントの金融街、 King street- キング通りとBay street- ベイ通りにある複合オフィスビルです。主なテナントは、このビルに本社を置く Canadian Imperial Bank of Commerce (CIBC)- カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマースです。アール・デコ、インターナショナル、初期モダニズムの建築様式がミックスされた4棟の複合ビルです。


CIBC SQURE のシンボル、2つのタワー

270,000㎡の敷地に2つのタワーを建設し、2期に分けて完成される予定です。

South Tower- 南タワー

ます最初に完成するのは49階建ての南タワー(ベイ・ストリート81番地)で、 Scotiabank Arena– スコシアバンク・アリーナの向かい側の駐車場跡地に建設される。このタワーには、Bay Street– ベイ・ストリートにあった旧ターミナルに代わって、地域の GO Transit– GOトランジットと都市間バスのバスターミナルが設置されます。歩行者用のスカイブリッジは、この複合施設と Scotiabank Arena– スコシアバンク・アリーナや Union Station– ユニオン駅を結び、PATH– の歩道システムを鉄道回廊の下のさらに南側、つまり One Yonge Street– ワン・ヨンジ・ストリートの複合施設や、最終的にはさらに東側の LCBO の土地に計画されている再開発にまで拡大しています。 南タワーは2020年にオープンする予定でしたが、現在のところ、南タワーのオープン時期は不明です。

Official website: PATH / LCBO

North Tower- 北タワー

50階建ての北タワー(ベイストリート141番地)は、Dominion Public Building の裏手にある GO Transit のバスターミナル跡地に建設されます。北側タワーは2024年に完成予定です。2つのタワーの下には、CIBC のリテール銀行の旗艦店を含む小売スペースが入った4階建てのポディウム(高層ビル等に入っている商業テナントなどの低階層エリア)ができます。

4階レベルでは、2つのタワーは1ac- エーカー(約43,560ft²、約4,046.9㎡)の公園で接続され、一般の人がアクセスできるようになっています。公園は鉄道の通路(Union Station Rail Corridor)よりも高い位置にあり、斜面や丘、園芸、庭園、木陰、バルコニー、眺望エリアなど、さまざまな地形で構成されています。

複合施設全体の設計は、イギリスの建築家 WilkinsonEyre– ウィルキンソン・アイアとトロントの Adamson Associates– アダムソン・アソシエイツが担当しました。

Official website: WilkinsonEyre / Adamson Associate


CIBC SQURE の歴史

Ivanhoé Cambridge– アイバンホー・ケンブリッジと Hines– ハインズの共同開発で、Metrolinx– メトロリンクスから取得した土地(および市が所有する Toronto Parking Authority parking- トロント・パーキング・オーソリティの駐車場)を使用し、設計は英国の建築事務所 WilkinsonEyre– ウィルキンソンアイアと Adamson Associates– アダムソン・アソシエイツ(トロント)が担当しています。Ivanhoé Cambridge– アイバンホー・ケンブリッジは2007年にベイストリート81番地(旧ベイストリート45番地)を購入。追加で土地と鉄道回廊上の空中権を取得しました。2014年9月、Ivanhoé Cambridge– アイバンホー・ケンブリッジはベイ・ストリート81番地に新しい GO Bus Terminal を建設することをメトロリンクスと合意しました。

Official website: Toronto Parking Authority
source: https://www.ivanhoecambridge.com/en/news/2017/04/ivanhoe-cambridge-and-hines-acquire-141-bay-street-from-metrolinx/


主要テナント

Canadian Imperial Bank of Commerce(CIBC)– カナダ帝国商業銀行は、この複合施設の主要テナントであり、賃貸可能面積の60%にあたる175万ft²(163,000m2)を占めています。

Official website:Canadian Imperial Bank of Commerce(CIBC)

Boston Consulting Group– ボストン・コンサルティング・グループは、カナダ本社として約8万5,000ft²(約7,900m2)を使用する予定です。

Official website: Boston Consulting Group

Microsoft Canada– マイクロソフト・カナダは、81 Bay Street– ベイ・ストリート81番地にあるカナダ本社として13万2,000ft²(約12,300m2)の施設に移転する予定です。

Official website: Microsoft Canada


Union Station Bus Terminal– ユニオン・ステーション・バスターミナルは、新しい複合施設の南側タワーに位置します。そして、北側タワーが建設される予定の場所(141 Bay Street– ベイ・ストリート141番地)にあった以前のバスターミナルに取って代わります。
その場所に建っていた旧 CP Express& Transport Building 社- トランスポート・ビルディング社の中に組み込まれていたバスターミナルを含め、その古い建物のほとんどは解体されましたが、dock door– ドックドアは残され、limestone fascia– 石灰岩の装飾は保存されています。


Official website: CP Express
Official website: Union Station Bus Terminal
fascia: 建築用語。ファスキア。刳形 (くりかた)装飾の一種でギリシアのイオニア様式,コリント様式のアーキトレーブの2面あるいは3面に帯状化された平面部分のそれぞれを指します。


建設完了、CIBC SQUARE-South Tower- 南タワー

Bay Street– ベイ・ストリートと Lake Shore– レイクショアの交差点に位置する 81 Bay– ベイ81番地の第1期 South Tower– サウスタワーは、49階建て、面積150万で、ほとんどがオフィススペースで、低層階には一部店舗やレストランが入っています。そして、先程もご紹介しましたが、podium– ポディアムの大部分を占めるのが、2021年1月にオープンしたばかりの Union GO Bus Terminal– ユニオン・ゴー・バスターミナルです。


南タワーが語る「トロントの新しい顔」

オフィスタワーのロビーを飾るために、プロジェクトチームはトロントを拠点とする著名な画家 Steve Driscoll– スティーブ・ドリスコル氏に依頼し、カナダ北部の北方林を鉄とガラスのタワーの中にこれまでにない方法で取り入れることにしました。

South Tower main floor lobby: six 36’ high glass panels, assembled together. CIBC SQUARE, image courtesy of Hines/Ivanhoé Cambridge

テクスチャーと光の反射のコントラスト

South Tower– サウスタワーの広大な1階ロビーは、75ft: 約22.86mの高さの天井が印象的です。
後壁には、Vein cut(ヴェインカット)されたトラバーチンの石板が敷き詰められており、三角形の要素が繰り返されることで、非常にスケールの大きい立体的なレリーフが形成されています。この三角形は、タワーの外観に見られる印象的な10層のダイヤモンドパターンや、エントランスの天蓋やエレベーターの天井に見られるダイヤモンド形状など、このビルを貫く幾何学的なデザイン言語の一部です。

Vein cut(ヴェインカット): 垂直切断した石目模様。柔らかく優しい色合いが、流れるような直線的な構造になって出現します。この方向にカットした際に光の効果によって、しばしば光沢のある絹のような質感を連想させます。


トラバーチンの石板が生み出す独特のダイナミックな外観

Director at WilkinsonEyre- WilkinsonEyre 社のディレクター、Dominic Bettison-ドミニク・ベティソン氏は下記の様に述べています。

トラバーチンの石板は、ホーニング加工(研磨加工の一種)された表面と、機械的に加工された未加工の表面が対照的になるようにカットされています。このテクスチャーと光の反射のコントラストが、パターンの読みやすさと独特のダイナミックな外観を生み出しています。(話:Dominic Bettison-ドミニク・ベティソン氏)

image: Rendering of the vast lobby shows the travertine’s 3D relief which is composed of a series of repeated triangulated elements, image courtesy of Hines/Ivanhoé Cambridge

ダークブロンズの高さのあるエレベーター周り、4階建ての柱、樹木のような石組みなど、ロビーのすべてが垂直を強調し、視線を上に向けさせます。それにふさわしく、アートワークも空に向かって伸びています。高さ36ft: 約10.97m、幅9ft: 2.74mのソフトバックライト付きのガラスパネルには、水辺に佇む高木が描かれています。飽和した色と生き生きとした筆致を間近で見ることができます。通りを歩く人たちも、石で遮られた背の高い色の切れ端のように、作品を垣間見ることができます。(話:Dominic Bettison-ドミニク・ベティソン氏)

image: South Tower main floor lobby: one 36’h x 9’w panel (stack of ten 44”h glass sections), CIBC SQUARE, image courtesy of Hines/Ivanhoé Cambridge

Steve Driscoll氏の作品が語る「トロント」

この大規模な作品は、銀行や病院などの公共性の高い空間で活躍し、トロントのアートギャラリ- Angell Gallery でもたびたび作品を発表している riscollドリスコル氏が構想したものです。

「ロビーは樹木のような構造になっていて、超高層の樹木の繰り返しの形が建物を支えているような感覚があります」と Driscoll-ドリスコル氏は言います。

赤松や杉などのオンタリオ州の森の風景を反映して、赤、シアン、マゼンタ、オレンジ、緑のささやき、そして暗くて深い影を持つ、光り輝くパネルが描かれています。(話:Dominic Bettison-ドミニク・ベティソン氏)

 Angell Galleryhttps://angellgallery.com/

image: Steve Driscoll painting, in-studio, image courtesy of Hines/Ivanhoé Cambridge

各分野の専門家の技術を結集した、壮大な作品

Director at WilkinsonEyre– WilkinsonEyre 社のディレクター、Dominic Bettison-ドミニク・ベティソン氏は下記の様に述べています。

この大きな作品を制作し、設置することは技術的に困難でした。
しかし、その過程で、空間に魔法のような要素が加わったのです。メディア、サイズ、スケールを変えて実験し、商業写真家や印刷業者と協力して、鮮明な色とディテール、そして Driscoll-ドリスコル氏が求めていた没入感を得るための技術を開発しました。

まるで巨大なブラシを使っているようでした。大きなプラスチックパネルに、油絵の具で着色したウレタンで風景を描いていきました。その後、作品の隅々までクローズアップした画像を撮影し、それらをつなぎ合わせて1つの非常に大きなファイルを作成するというデジタル化作業に1カ月を費やしました。そして完成した画像を、大判のUVインクジェットプリンターを使って、鉄分の少ない透明なガラスに、最高1,500dpiの高解像度でプリントしました。そのガラスをもう1枚のガラスに貼り合わせ、画像を2枚のガラスの間に挟み込みました。Hoist– ホイスト(ロープやチェーンが巻き付いているドラムまたはリフトホイールを使って荷物を持ち上げたり下げたりするために使用される装置。)を使用してガラス部分(1ft²: 約0.093㎡あたり6lb: 約2.72kg)を所定の位置に持ち上げ、LEDでバックライトを照射しました。(話:Dominic Bettison-ドミニク・ベティソン氏)


image: “A light stolen from the sun” (4th floor canopy), 2021, Digital print on laminated glass, 192” x 108”, CIBC SQUARE, image courtesy of Hines/Ivanhoé Cambridge

メインロビーの6枚と4階「スカイロビー」の6枚

メインロビーの6枚に加えて、4階の『スカイロビー』にも 16’ high x 9’ wide(高さ16ft: 約4.88m、幅9ft: 2.74m)のパネルが6枚設置されています。そしてここでは、視点が変わります。まるで木の家にいるような感覚です。地平線に向かって前を向くのではなく、頭を後ろに回して上を見上げる。森の樹冠の中にいるような、気まぐれで親近感のある景色です。(話:Dominic Bettison-ドミニク・ベティソン氏)

都市環境や公共空間に組み込まれる「パブリックアート」

パブリックアートが都市環境や公共空間に組み込まれ、しかもアメリカで最も交通量の多いユニオン駅に隣接する場所に設置されることは、大きな変革をもたらすものです。メインロビーはパブリックドメインの一部であり、すべての橋につながっている4階は、人々がドリスコル氏のアートに遭遇する別の機会を提供しています。通勤者、観光客、旅行者がこれらの空間を移動する際に、このアート作品は、401号線を越えたカナダ特有の環境への思いやりと必要性を感じさせるものであり、私たちは今まで以上にこの環境に感謝しています。(話:Dominic Bettison-ドミニク・ベティソン氏)

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