トロントのパティオシーズンの始まりに備え、トロントのレストラン・カフェ等は準備をし始めました。
トロントのレストランにおいて、パティオ(建物の屋外部分、「中庭」等のを指し、一般的に、植物と共にタイルやウッドデッキ等が敷かれた上にテーブル・椅子等が配置されています。)での営業が再開される事になりました。
トロント市内のバーやレストランで働く人々は皆、今回のパティオでの営業再開が良い方向に向かうことを願っています。しかし、その人々の多くは、過去1年間のオンタリオ政府の新型コロナウイルス(COVID-19)にたいしての対応とその翻弄ぶりに感心していないのが現状です。
現在、トロントでは、2021年6月14日(月)までにパティオでの営業が再開されるというニュースを受けて、市内のレストランやバーのスタッフは前向きに考えており、お客を盛大に迎える準備を行われています。
“Prohibition Social House”や”Grace O’Malley’s”等のレストラン施設を管理する Aiden Hospitality Group のシニア・オペレーション・マネージャーである Afron Miftari 氏は、次のように語っています。
「私たちは、これまで以上に楽観的にこの課題であるパティオでの営業再開に取り組んでいます。とはいえ、営業再開に必要な物を多く注文するのは少し気が引けます」。
この様に Afron Miftari 氏が言うのは 、、、オンタリオ州の Doug Ford’s– ダグ・フォード首相の失言(下記参照)で多くの店が損失を被ったことを考えると、トロントのバーやレストランの中に、再開の為に多額の資金を投じることを躊躇する店が出てくるのも理解できます。
Doug Ford’s-ダグ・フォード首相の失言内容
5月初め、Doug Ford’s-ダグ・フォード首相は、トロント市内のレストランにおけるパティオの営業を突然許可、その後すぐに、オンタリオ州全体において、週末営業停止の実施を発表。
この下記の投稿では、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大・パンデミックと、それに伴う営業停止に対するオンタリオ州の対応・不手際を批判しています。
当初、突然、レストランの屋外・パティオでの営業再開の許可がされ営業再開の為の準備期間が1日しかなかった事・その為に時には数万ドルの投資が必要だった事。
その後2週間後にまた突然、その営業再開の許可がが営業停止になった事・その為に多くの店が損失を被った事。
以上の事実を下記の投稿では、紹介しています。
多くの店が損失を被ったことを考えれば、バーやレストランの中には営業再開に多額の資金を投じることを躊躇するのも無理はないと思われます。
パティオ営業再開に向け、ポジティブ派
しかし、ネガティブな見解だけでは有りません。実際のところ、トロントの多くの店が大々的に営業再開を目指しています。リバーサイドの Prohibition Social House では、店のパティオを拡張し、最大50テーブルまで使用できるように準備をしています。
金融街にある CRAFT Beer Market もパティオを拡張し、お客を250人まで収容できるようになりました。
Prohibition Social House
696 Queen St. East, toronto, ON M4M 1G9
416.792.4499
CRAFT Beer Market
1 Adelaide St. East, Toronto, ON M5C 1J4
437.922.2337
CRAFT Beer Market のオンタリオ州担当マーケットパートナーである Alastair Knight 氏は、「今、私たちが一番心配しているのは、オンタリオ州政府が十分な告知をしてくれない事です。」と語っています。
しかし Alastair Knight 氏は、彼の CRAFT Beer Market チームと共に再開を楽しみにしているものの、特に彼らCRAFT Beer Market の様なパティオスペースを持たないレストラン・カフェを運営している人々にとっては、まだまだ厳しい状況が続くことを認識しています。
「パティオスペースを持たないレストラン・カフェを運営している人々は、私の競争相手であると同時に友人でもあるのです。」と Alastair Knight 氏は語っています。
パティオ営業再開に向け、慎重派
一方、Parkdale– パークデールの「Le Phenix」のような他のレストランでは、今回の事態を、オンタリオ州政府が過去1年間に行ってきたものと同様なオペレーションの移行に過ぎないと考えています。
Le Phenix のオーナーである Jacob Wharton-Shukster 氏は次のように語っています。
「私たちは本当に幸運でした。2020年にテイクアウト営業を開始した最初のレストランの1つですが、その為に確か2日間は閉店しました。もうすぐパティオでの営業が再開されるという事で、Le Phenix チームは、天候に左右されずに営業できるようにパティオのルーフカバーを新しくし、メニューも一新して、お客様をお迎えする準備ができています。」
Le Phenix:
1263 Queen St. W
Parkdale, Toronto, ON M6K 1L4
416.342.1587
新しいメニュー、パティオの拡張、あるいは単に営業再開の興奮など、トロントの多くのバーやレストランは、この夏、ある種の平穏さが戻ってくることをとても楽しみにしています。
まだまだ状況が変わる可能性はありますが、街中でのワクチン接種数が増えてきたことで、屋外での食事もいよいよ視野に入ってきました。
早く新型コロナウイルス(COVID-19)が収束し、本来の意味でのトロントの日常が戻る事を切に願う毎日です。
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