オープンジョー航空券
オープンジョー航空券は、往復航空券・周遊航空券の一種で、往路と復路の発着地が異なる航空券です。
オープンジョー(open-jaw)は、「開いた顎」という意味で、航路を紙に起こした際に「開いた顎」の様な形になることから、この名前がつけられました。
「往路で到着した空港とは異なる空港から、出国した国へ帰国する事」自体を言います。出発地と最終目的地が異なる等、出発地から最終目的地までの旅の行程がひと続きになっていません。
オープンジョー航空券での海外の旅は、一度で複数の国・都市を巡る事が可能である為、旅の楽しみの幅が広がります。
特徴
オープンジョー航空券を利用する場合、到着した国・都市から列車・バス等を利用して最終目的地まで移動が可能です。
例
例えば、「大阪 → アメリカ → (列車・ローカル空港) → カナダ(目的地) → 大阪」のように、「到着国はアメリカに、次にアメリカ国内を列車・ローカル航空会社を利用して最終目的地カナダに到着、カナダから直行便で日本に帰国する。」という様に使用します。
この様に、到着地(アメリカ)と帰国時の出発地(カナダ)を変えれば、旅に幅が広がり、同時に楽しみも広がります。
注意点
オープジョー航空券を利用する際に、最も注意しなければならない点は旅の日程です。
一般的に1つ国・都市に滞在し、往路・帰路共に同じ空港を利用する場合は、空港までの移動手段や所要時間はある程度の予想がつきます。
一方、オープンジョー航空券を使用する場合は、旅の行程が複雑になりがちで、移動に関して、その移動手段・所要時間に想定通りとはならない可能性も高くなります。(飛行機の欠航等)
対策
- 予備の移動経路も調べる
- 滞在時間や移動時間に余裕をもたせた旅の行程を立てる
- フライト・現地情報など、事前調査・準備を行う
現地出発空港のある国・都市で、最低1日は滞在する行程で日程を作成すると良いかと思います。
また、初めてオープンジョー航空券を利用する際は、あまり複雑な日程・行程等は避けた方が賢明です。
周遊航空券とオープンジョー航空券の違い
簡潔に言うと、「旅の過程で使用する移動手段」の違いによります。
その違いだけに着目すると、次のようになります。
【周遊】複数の国・都市を訪れる旅行形態で、途中の国・都市間の移動を全て飛行機で行う旅
【オープンジョー】複数の国・都市を訪れる旅行形態で、途中の国・都市間の移動に飛行機以外の交通手段を利用する旅。
例
例えば、旅の過程が「大阪→アメリカ→カナダ→大阪」の場合、
矢印の移動が全て飛行機なら周遊、矢印の移動に列車等を利用すればオープンジョーです。
【周遊】大阪 → (飛行機) → アメリカ → (飛行機) → カナダ → 大阪
【オープンジョー】大阪 → (飛行機) → アメリカ → (列車やローカル航空機) → カナダ → 大阪
加えて、往路は関西空港出発で帰路は成田空港到着等の場合は、同じ日本国内に帰国しても到着地と出発地が違う為、この場合もオープンジョーになります。
例
【周遊】大阪(関空) → (飛行機) → アメリカ → (飛行機) → カナダ → 大阪(関空)
【オープンジョー】大阪(関空) → (飛行機) → アメリカ → (飛行機) → カナダ →東京(成田)
【オープンジョー】大阪 → (飛行機) → アメリカ → (列車やローカル航空機) → カナダ → 大阪
「周遊航空券」と「シングルオープンジョー航空券」・「ダブルオープンジョー航空券」の差
周遊航空券とオープンジョー航空券は、先程ご紹介した通り、定義上は明確な区別が有りますが、利用する私達にとっては、それ程の差は有りません。
オープンジョーの中にも、往路・復路の発着地が共に同じか異なるかで分かれます。
【シングルオープンジョー航空券】 往路・復路の発着地のどちらかが別地点の航空券
【ダブルオープンジョー航空券】往路・復路の発着地が共に別地点の航空券
シングルオープンジョーの例
往路:関西国際空港 → ピアソン空港 復路:ピアソン国際空港 → 成田空港
ダブルオープンジョーの例
往路:関西国際空港 → ジョン・F・ケネディ国際空港 復路:空港 → ピアソン国際空港
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