古いトロントの地図で発見された、失われた池
今では住宅が立ち並ぶトロントのエリアにある古い地図に描かれた小さないけや沼などの水域が、歴史ファンの注目を集めました。
消えた Laurentian River- ローレンシャン・リバー
Wasaga Beach– ワサガ・ビーチから High Park– ハイ・パークを通って地下を流れる古代 Laurentian River– ローレンシャン・リバーもあります。
Walter Derzko– ウォルター・デルツコ氏は、St. Joseph’s Hospital– セント・ジョセフ病院近くの Parkside Drive– パークサイド・ドライブと Indian Road– インディアン・ロードの間にある池のような丸いマークを発見しました。
Walter Derzko– ウォルター・デルツコ氏は、Garden Avenue– ガーデン・アベニューと Galley Avenue– ギャレー・アベニューの周辺に小さな小川があると聞いて、古い地図を見始めたと述べています。
トロントには、Garrison Creek– ガリソン・クリークや Mud Creek– マッド・クリークのように、今でも街の下を流れているにもかかわらず、長い時間をかけて埋もれてしまった失われた川や creek– クリークがたくさんあります。
トロント大学の地図・データ図書館にある、1894年の Parkdale– パークデールの地図には、Indian Road– インディアンロードと Sunnyside Avenue– サニーサイド・アベニューの間に池が描かれています。
Walter Derzko– ウォルター・デルツコ氏は、トロント大学の地図・データ図書館のオンラインサイトで、1894年の Parkdale– パークデールの地図を見つけました。Walter Derzko– ウォルター・デルツコ氏によると、1894年の Parkdale– パークデールの地図には、はっきりと池が描かれてると言います。
1884年の資料では、Stream– 小川のカーブが Parkside Drive– パークサイド・ドライブのすぐ東に達し、その後、現在の Howard Park Avenue– ハワード・パーク・アベニューと Indian Road– インディアン・ロードの交差点に向かって南東にカーブしている事が分かります。1890年の資料では、この creek– クリーク(小川)は消えています。
これらの creek– クリーク(小川)の名前は全て失われており、住宅開発のために埋められたり、その他の理由で埋められたことが分かっています。
下記の写真にある Sunnyside Avenue– サニーサイド・アベニューと Parkdale Road– パークデール・ロードの家は、古い池のそばに有りました。
この事に関して、後にご紹介する High Park Nature– ハイパーク・ネイチャーは次の様に記しています。
「興味深い事に、2009年に Parkside Drive– パークサイド・ドライブで、これらの埋もれた小川の1つと同じ場所に陥没穴が出現した事です。」
Walter Derzko– ウォルター・デルツコ氏は、その後、さらに多くの地図を集め、住民たちは、下記の様に、この地域で地下室が浸水したり家が傾いたりしたという話をしてきました。
「市が道路の下の上下水道管を整備する前は、多くの地下室が浸水していたんです!そうなんです、整備前は、Westminster– ウェストミンスターは川のように水が流れ、Indian Road– インディアン・ロードを下っていたんです!」
「特に私たちの隣の2軒は、いつも地下室に水が溜まっていました!」
上の画像は、Garden Avenue- ガーデンアベニューの家々です。確かに傾いているように見えます。
「あの辺りの家が地面に沈むように傾いているのは、その埋もれた小川・池などと関係があるのではないか?」と言う人もいます。
この池がどのくらいの大きさで、現在のインフラにどのくらいの影響を与えているのかはわかりません。
願わくば、これ以上、sinkholes– シンクホール(陥没した巨穴)が発生せず、住民が安心して暮らせることを願っています。
失われた水域の記録
Lost Rivers
Lost Rivers は、今でも街の下を流れているにもかかわらず、長い時間をかけて埋もれてしまった失われたトロントの川や creek– クリーク水域を記録しています。Lost Rivers は、一人の女性 Helen Mills– ヘレン・ミルズ の活動から始まった、人々の生活に欠かせない水系との密接な関係を理解するのに役立つ情報を公開する団体です。
Lost Rivers Official Website: http://www.lostrivers.ca/
Toronto Green Community
1995年に「Lost Rivers」プロジェクトを立ち上げた「Toronto Green Community」は、トロントの忘れられた水路に魅了された責任者です。
Toronto Green Community は次のようにビジョンを述べています。
Toronto Green Community の使命は 環境的に持続可能な都市の実現に向けて、多様なコミュニティを刺激し、促進し、支援する。
Toronto Green Community のビジョン 持続可能なトロントで成功する、関与した、つながったコミュニティ
Toronto Green Community: https://www.torontogreen.ca/
Disappearing Rivers of Toront
あなたの家・滞在する家の下にも、昔の小川が流れているかもしれません。
気になったら「Disappearing Rivers of Toronto」というアプリを使って調べることが出来ます。
この「Disappearing Rivers of Toronto」はオンラインマップで、データマッピングプロジェクト「Canadian Historical GIS Partnership が、先程ご紹介した「Lost Rivers」 の為に2017年にデザインしたものです。
使いやすい time slider– タイムスライダー(※時系列にマップまたはシーンを確認可能)で、色分けされた地図は、河川が最後に地図上に表示された日付を教えてくれたり、すべてのレイヤーを一度に重ね合わせて見ることもできます。
上の画像では、トロントの元々の小川のネットワークと、それらの水路が時を経てどのように消えていったかを示しています。
1802年から2017年までのトロントの風景の移り変わりを見ることができ、どの川が開発のおかげで消えてしまったのかを知ることができます。
Disappearing Rivers of Toront: http://www.lostrivers.ca/disappearing.html
トロント大学の地図・データ図書館
– University of Toronto Map and Data Library
トロント大学の地図・データ図書館にある、1894年の Parkdale– パークデールの地図には、Indian Road– インディアンロードと Sunnyside Avenue– サニーサイド・アベニューの間に池が描かれています
Walter Derzko– ウォルター・デルツコ氏は、トロント大学の地図・データ図書館のオンラインサイトで、1894年の Parkdale– パークデールの地図を見つけました。Walter Derzko– ウォルター・デルツコ氏によると、1894年の Parkdale– パークデールの地図には、はっきりと池が描かれてると言います。
University of Toronto Map and Data Library:https://mdl.library.utoronto.ca/
High Park Nature- ハイパーク・ネイチャー
High Park Nature– ハイパーク・ネイチャーは、 High Park Stewards- ハイパークスチュワードと High Park Natural Environment Committee- ハイパーク自然環境委員会との共同のハイパーク・イニシアチブ(構想)団体です。
High Park Nature– ハイパーク・ネイチャーは、High Park– ハイパークのユニークな自然遺産と、それを保護・復元するために行われている活動について、公園の利用者やトロント市民に教育・情報提供することを目的としています。そして、High Park– ハイパークの重要な自然の特徴に対する認識を高めることを目的としています。
High Park Nature Official website: https://highparknature.org/
2010年、High Park Nature– ハイパーク・ネイチャーの公式ウェブサイトが開設されました。2019年にはコンテンツ等が更新され、High Park Nature– ハイパーク・ネイチャーの資料は、様々な閲覧デバイスに対応、様々な追加機能を活用することが可能となりました。
High Park Nature– ハイパーク・ネイチャーの公式ウェブサイトの目的は、ハイパークの重要な自然の特徴に対する認識を高めること記されています。
High Park Nature– ハイパーク・ネイチャーの公式ウェブサイトには、ハイパークの地質、植物、動物、生息地、修復活動など、ハイパークに関する豊富な情報が掲載されています。
High Park Nature– ハイパーク・ネイチャーによると、High Park– ハイパークと現在の住宅地を横断していた creek– クリークが幾つか存在すると述べています。(source: High Park’s Hidden Waters)
High Park’s Hidden Waters: https://highparknature.org/wp-content/uploads/2019/04/High%20Parks%20Hidden%20Waters.pdf
コメント